とにかくお金がない マジでお金が欲しい
社会人になり、きっちり積立などしてきた人ほど、急な出費にどう対応していいか分からないものかもしれません。
貯蓄があっても賄えないような大きな支出や、ケガや病気、会社の都合で想定外に収入が減ってしまうなど、アクシデントは必ず起きるものです。
支払いをそのまま放置して滞納してしまうと後々面倒なので、やはりどこかから借りて補てんしようと考えると思います。
親兄弟や親戚に頭を下げて…というのもひとつの方法ですが、近い間柄だけに簡単なことではありませんよね。
返し終わってもなんだかしこりが残ってしまう気がします。
そうなると、銀行や消費者金融でお金借りるのが手っ取り早いですが、家族ではないので金額や返済期間に応じて高い金利がかかってしまいます。
それでは他にどんな方法があるのでしょうか?
なんとなく「どこかからお金借りて…」とぼんやり思っているだけでは、実際に直面した時に困ってしまいそうです。
気持ちが焦っているのでじっくり検討せず、スマホで検索してみつけた業者で簡単に借入する…
それがベストな選択でしょうか。
借りた後で、もっと調べれば良かった…
と後悔しないために、お金を借りる方法を様々な角度からご紹介したいと思います。
きっと、知っていて損はない情報のハズです!
お金の使い道はなんですか?
生活費などの支払いをカード決済に頼っている方も多いと思います。
その場合、まとまった現金がなくて困ったという経験はないでしょうか?
ところでその困っている原因、つまりお金の使途は何でしょうか?
そして、どのくらい切羽詰まっていますか?落ち着いて考えてみましょう。
命に関わり、一分一秒も惜しいような状況、例えば「緊急手術で入院保証金が必要」だとかそういう場合はかなり緊急性が高いですよね。
一方、「子どもの来期の授業料の支払いが心配」とか「立ち上げた会社の事業拡張の資金が足りない」といった問題であれば、差し迫っているというわけではありません。
慌ててお金の工面に動く前に、その目的や緊急性を考え、まとめておくことが大切です。
明日の生活に困るのか、あった方がベター程度のものなのか、それを明らかにすることで、後悔しない工面の仕方を選択できるはずです。
それでは、お金を必要としている状況別に、お金を借りる方法を具体的に考えていきたいと思います。
生活費がない!「生き残るため」なら、公的な窓口に相談を
1.長期間に渡り収入が得られる見込みがないなら「生活保護」
「生活保護」という言葉をニュースで耳にすることが多くなりました。
昔では考えられないことでした。
これほど豊かな時代に、深刻な生活苦が特別なことでは無くなっているという現実です。
勤務先が倒産して職を失うなどして、遊興費でなく生活費の工面にも困る人がいるのです。
生活を切り詰めて貯金を崩して生活しながら、収入が回復すればいいのですが、例えばケガや病気をしてしまう、事故に遭ってしまうなどアクシデントがあれば、生活は立ち行かなくなります。
親兄弟に経済力があって、養ってもらえるなど、そうそう恵まれた環境はありません。
年齢や性別を問わず「生活困窮者」は増えています。
このような事態に陥った時、絶望して諦めてしまう前に、公的な支援を受ける選択があることを知っておいてください。
「生活保護」は、国の財源で生活困窮者を支援する制度のひとつです。
働けない、または働く意欲と能力があるのに仕事に恵まれず、生活が苦しい人を対象に、金銭的に支援します。
困窮した状況が改善されるまで、原則は期間を定めず、「生きるための最低限のお金」を支給してもらえます。
生活保護の利用者が全国的に増える一方、不正受給が問題になっていますが、受給すること自体が悪いわけではありません。
やみくもに敬遠せず、本当に困った時には迷わず選択肢のひとつとして考えてください。
生活保護の手続きは、市町村役場の福祉課等の窓口で受け付けています。
実際に足を運び、面談を行います。
担当の方に自分の状況を説明し、受給の要件に該当すれば、申請書を提出することとなります。
書式は役所で用意してくれます。
必要な書類があれば指示に従い、提出します。
申請書を提出すると、市役所が調査を行います。
より厳正に審査するため、家庭訪問を行い、実際の暮らしぶりを確認します。
すべての調査が終わり、「生活保護受給世帯」と認定されると、生活保護費が支給されます。
支給は月に1回で、金額は自治体や、家族構成によって決まります。
なお、支給後も生活状況の確認などが行われる場合があります。
例)
東京都の「一級地」と呼ばれる地帯の3人家族だと、1ヶ月175,170円とされています。
2.一時的にどうしても足りない!というときは社会福祉協議会の「生活福祉資金」
毎月のやりくりは収入の範囲でなんとかできるけど、事故に遭ってしまい入院費用が払えない、というような一時的な工面であれば、社会福祉協議会の「生活福祉資金」を利用できることがあります。
主に、低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯を対象に実施されています。
相談窓口は、各市町村の社会福祉協議会です。
主に、
生活費の貸付
教育資金の貸付
不動産を担保とした長期的生活支援目的の貸付
を行っています。
原則、連帯保証人が必要ですが、不要とする制度もあるので、まずは相談してみましょう。
連帯保証人がいる場合は無利子、いない場合は年利1.5%の利息がつきます。
また、平成21年10月からは「臨時特例つなぎ資金」という制度も導入されました。
これは、職を失い、失業保険等を申請している方を対象に、公的給付金が支給されるまでの間、生活費を貸し付ける制度です。
金額は10万円以内ですが無利子で、連帯保証人も不要です。
この制度を利用するための条件は、ハローワークや福祉事務所で公的給付金の申込をしていること、本人名義の金融機関口座を持っていること、住宅を持っていないことです。
3.離職票が手元にきたら、失業保険
仕事を辞めた時、しばらくのんびり…なんて悠長にしていては、大事な手当が受けられなくなる可能性があります。
会社から離職票をもらったら、すぐに職業安定所を訪ねて、失業保険の手続きをしましょう。
倒産などの会社都合で離職した場合は、すぐに失業保険が支給されます。
失業保険は、離職の理由により、支給開始までの期間や受け取れる金額に違いがあります。
契約期間が満了したことで離職する場合は、会社側の都合であっても条件が変わってきます。
まずはすぐに職業安定所で手続きを進め、すぐにお金がもらえるかどうかなど詳しく確認しましょう。
公的な保険や手当は、意外と周知されていません。
大切なお給料から、決して少なくない税金や保険料を納めているわけですから、困った時こそ積極的に利用しましょう。
そのほか、私的な支援を行っている組織もあります。情報を集めて、利用できるものは取り入れると良いですね。
「モノはある。現金はない。」ならまずモノを使え!
住む場所と当面の生活費はあるけど、先月大きな買い物をしてしまって今月の支払いがピンチ!
そんな時は、キャッシングを利用しようと考える人が多いと思います。
審査も借入も返済も手間がかからず、手軽でとてもスピーディ。
確かに、一番手っ取り早く借りられる方法です。
しかし、いくらすぐに返せると言っても、借金をすることに変わりありません。
今をしのぐことができても、来月は苦しく、もしかするとまた返済できない…なんて状況に追い込まれないとも限りません。
お金を借りる以外で乗り切る方法があれば、それが一番いいはずですよね。
家の中を見渡してみましょう。
普段は開けない収納棚や倉庫に、手つかずの不用品はありませんか?
買ったけど使わない物、出番がなかった頂き物、使わなくなったブランド品やゴルフセット、いつか使うと思って眠っている高級家電…。
思い切って、断捨離を兼ねてお金に換えてみてはいかがでしょうか。
4.リサイクルショップ、出張買取、オークションで換金
リサイクルショップは店舗が増え、サービスも充実し、以前よりうんと身近になりました。
HARDOFF、トレジャーファクトリーなど、CMで見かける全国展開のお店もたくさんあります。
どのお店も「一点から気軽に」と謳っているので、ためらわずに持ち込んでみましょう。
大型家電やかさばる物など、店頭まで運ぶのが難しい場合、出張買取をしてくれるお店もあります。
電話で申込みすれば、スタッフが自宅に来てその場で査定、買い取りしてくれます。
また、品物をお店に郵送する宅配買取もあります。代金の支払いも振込に応じてくれる場合が多く、利用しやすくなっています。
一点、貴金属の換金については、注意が必要です。
「押し買い」といって、貴金属を強引に安く買い叩かれる被害が急増しています。
平成24年8月には、押し買いをクーリングオフの対象とする法案が可決されましたが、そもそも被害に遭わないよう十分注意が必要です。
押し買いの被害に遭わないために、以下の対処を忘れずに行いましょう。
・古物商の「許可証」「行商従業者証」を提示してもらう(携帯していないのは違反です)
・家の中には絶対に入れさせない(自宅に上がり込み、隙を見て窃盗を働く事件も発生しています)
・売るつもりがないときは、きっぱり断る(居座るなどの行為は違反です)
・速やかに退去しない時は110番に通報する
・商談が成立して売却する時は、必ず契約内容を書面で明示してもらう
また、骨董品やフィギュアは希少価値が高く、マニアに人気があります。
売る時はよりその価値が高まる場所を選びましょう。
汎用性の高いリサイクルショップよりも、レアものを探している人が多いオークションの方が、高額で売却できる可能性があります。
手間はかかりますが、時間的に余裕があれば、選択肢の一つに入れておいてもよいでしょう。
5.金目のモノがあるけど、手放したくないなら質屋
お金になりそうな品物を持っているけど売るのはちょっと…
という場合は、その品物を担保にお金を借りることができます。
それが「質屋」です。
質屋と聞くとなんだか古いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、大黒屋など多店舗展開する新しいお店もあります。
質屋は、品物(質草と言います)を預けることで、小口の現金を貸してくれます。
(小口融資を行う点で消費者金融と同じように思うかもしれませんが、質屋は「質屋営業法」の定めに沿って営業しており、消費者金融などの貸金業者とは全く別物です。)
質草として預けられるものは、主に、腕時計やアクセサリーなどの貴金属やブランド品、パソコン等の高額の家電製品などです。
なお、質屋は貸し付けだけでなく、リサイクルショップのように買取も行っているので、金額等を含めて相談すると良いでしょう。
質屋の利用について、主な流れは、質草の持ち込み⇒査定(金額の提示)⇒現金の受け取り⇒3ヶ月以内に貸付額+利息の返済⇒物品の受け出し、となっています。
また、以下のようなメリットがあります。
18歳以上(高校生は除く)から、身分証明書の提示のみで利用できる(保証人不要、返済能力不問)
即日融資が原則
質草の査定価額に応じて、借り入れられる金額が決まる
返済不能の場合に督促されることはない
信用情報に影響がない
しかしその反面、以下のようなデメリットもあります。
貸付期間が短い(通常3ヶ月。所定の手続きで延長は可能)
利息がかなり高い(年利109%)
返済不能の場合は、質草の所有権を失う(質流れ)
査定額が全国一律ではない
それでも、借金せず品物も失わずにすぐ借り入れできるのは大きなメリットです。
それに、借金をして信用情報に載りたくない事情がある人や、すでに抱えている債務が多くてこれ以上借り入れできない人にとっては助かりますね。
利用の際は、高金利ということだけ忘れないよう気を付けましょう。
郵便局でお金を借りる方法と条件
郵便局では手紙や荷物を出す以外にも色々なことができます。
保険の相談をしたり、お金を預けたり、料金の支払いをしたり、身近で便利な存在です。
郵便局には銀行のようにお金を貸してくれる仕組みもあります。
今回は、銀行でお金を借りる方法と条件、金利や金額などについて解説していきます。
ゆうちょ銀行カードローン公式サイト:https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/loan/kj_ln_shitaku.html
有担保ローンの利用条件
郵便局には預金などを担保にした貸付がいくつかあります。
残念ながら、銀行カードローンや消費者金融のように誰でもすぐに借りられるというものではありませんが、そのかわりに金利が低く、審査もほとんどありません。
担保にできるのは次の5つ。
・財形定額貯金
・財形年金定額貯金
・財形住宅定額貯金
・定額貯金(自動貸付)
・定期貯金(自動貸付)
ゆうちょの普通預金の口座を持っているという人が多いのですが、担保になるのは定期貯金や定額預金のみです。
もしゆうちょにいくらか動かしていないお金があるのなら、いざという時に備えて定期預金にしておくのも良いでしょう。
3つの貸付
郵便局からお金を借りる場合、担保によって利息や限度額、借入可能回数が異なります。
ただしいずれの場合も、返済が困難にあった場合担保となっている貯金が返済に充てられる点は同じです。
財産形成貯金担保貸付
「財形定額貯金」「財形年金定額貯金」「財形住宅定額貯金」を担保にした貸付です。
利率:返済時の約定金利+0.25です。
限度額:(預入金額+利子)×90%、1契約につき最大300万円
貸付期間:最長2年(2年以内に満期を迎える場合は満期まで)
回数:1つの貯金に対して1回まで
申し込みと返済は郵便局かゆうちょ銀行の窓口で行います。
貯金担保自動貸付
「定期貯金」「定額貯金」を担保にした貸付です。
利率:(定額貯金)返済時の約定金利+0.25%、(定期貯金)預入時の約定金利+0.5%
限度額:預入金額×90%、総合口座通帳1冊につき最大300万円
貸付期間:最長2年(2年以内に満期を迎える場合は満期まで)
回数:制限なし
自動貸付は名前の通り、普通預金の口座残高を超える払い戻しがあった場合に不足分を自動で貸し付けるものです。
特別に申し込みは必要ありません。返済も必要分を口座に入金するだけで自動的に行われます。
公共料金やクレジットカードの引き落とし口座が残高不足になってしまった時に自動で補ってくれるため、とても便利です。
ただし、気がつかないうちにお金を借りているという事態にもなりやすいため、引き落とし先の口座残高には注意しておきましょう。
国債等担保自動貸付
郵便局やゆうちょで購入した個人向け国債や利付国債を担保を担保にした貸付です。
利率:預入期間1年の定期預金の約定金利+1.70%
限度額:個人向け国債もしくは利付国債の80%、最大200万円
貸付期間:最長1年
回数:制限なし。
貯金担保自動貸付と同じく、特別な申し込みの必要がない貸付です。
返済が滞った場合は担保となっている国債を売却し、返済に充てます。
申込時に必要となる本人確認書類
財産形成貯金担保貸付の利用には窓口からの申し込みが必要です。
本人確認書類として有効な書類は以下の通りです。
・運転免許証、運転経歴証明書
・国民年金手帳
・各種保険証
・パスポート
・母子健康手帳
・児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書
・身体障害者手帳
・精神障害者保健福祉手帳
・療育手帳
・住民基本台帳カード(顔写真つき、氏名・住所・生年月日の記載があるもの)
・印鑑登録証明書(発行後6ヶ月以内)
審査について
お金を借りる時には審査がつきものです。郵便局でお金を借りる際にも審査があります。
ただ、いずれの貸付の場合も審査はそれほど厳しくないと言われています。
担保となる貯金がすでにゆうちょにあるため、無担保ローンと比べて資金を回収できなくなる可能性が低いためです。
担保が必要と聞くとハードルが高そうに感じてしまいますが、裏を返せば、担保さえあれば比較的容易に借りることができます。
ゆうちょ銀行の無担保ローン
ゆうちょ銀行ではスルガ銀行と提携した無担保ローンも扱っています。
用途自由のフリーローンだけでなく、様々な目的ローンもあり、用途に応じて好みのものを選ぶことができます。
フリープラン
事業資金以外なら用途自由のローン。
自己投資プラン
資格取得費用などに利用できます。
教育プラン
子どもの入学資金や学費、進学費用などのためのローン。
オートプラン
自動車購入資金のためのローン。新車中古車問わず利用可能です。
ハッピープラン
結婚費用や出産費用などに使えるローンです。
エコプラン
太陽光発電システムの導入や屋上緑化のための費用など、エコロジーに関する費用のためのローン。
リフォームプラン
住宅の改装費用に使うことができます。
ゆうちょ銀行には有担保ローンと無担保ローンがある
郵便局では無担保で利用できるフリーローンの他に、預金などを担保にした貸付があります。
フリーローンはスルガ銀行と提携しているもので、ほかの銀行カードローンと同じような使い勝手です。
預金などを担保にした貸付の場合、一定の条件を満たしていることが必須となるため、誰でもできるというわけではありません。
ただし、担保さえあれば借り入れのハードルは非常に低く、申し込みも簡単で、審査も比較的通りやすいです。
自動貸付であれば申し込みも必要ありません。
金利も消費者金融のカードローンなどと比べると低いです。
万が一返済が滞っても、担保となっている貯金から返済が行われます。
借入限度額も担保によって決められるため、返済能力以上に借金が膨らむリスクは低いです。
ただ、簡単に借りられてリスクが低いからと言って、安易に借りてしまうのは危険です。
担保があるとはいえ、借金であることにかわりはありません。
一度気軽に借金をしてしまう癖がつくと、もっとリスクの高い借り入れにも安易に申し込んでしまいやすくなります。
申し込む前には必ず金額と用途を確認し、本当に借りなければならないのか今一度確認し、明確な返済計画を立ててから申し込むようにしましょう。
自治体からお金を借りられる「生活福祉資金貸付制度」とは?
急な出費や生活のための借金というと、消費者金融や銀行を利用するというイメージがありますが、経済的な困難を抱えている場合は国や都道府県などからもお金を借りることができます。
生活福祉資金貸付制度とは?
生活福祉資金貸付制度は社会福祉協議会による融資の制度です。
収入が少なくカードローンの審査に通らずお金が借りられないという人でもお金を借りられる可能性があります。
対象となるのは次の条件に当てはまる人です。
・低所得者世帯
原則的に市町村民税非課税世帯
・障害者世帯
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持っている
・高齢者世帯
65歳以上の高齢者がいる
生活福祉資金貸付制度では、保証人を立てることができれば無利子でお金が借りられます。
保証人がいない場合でも年1.5%という低金利です。
生活費のために銀行や消費者金融のカードローンを頼る方法もありますが、条件を満たしているのであれば低金利で借りられる生活福祉資金貸付制度の活用を考えてみるのも良いでしょう。
生活福祉資金貸付制度:総合支援資金
総合支援資金は生活福祉資金貸付制度の中の一つです。
生活費のほか、アパートやマンションの入居費用、生活再建費用などに使うことができます。
総合支援資金を利用するためには以下の条件をすべて満たしている必要があります。
・市町村民税非課税相当の低所得者世帯で、失業や収入減少により生活が困窮している
・他の公的貸付、給付を利用できず、生活費がまかなえない
・本人確認書類がある
・現在住居がある、もしくは住宅手当により住居の確保が確実に見込める
・社会福祉協議会やハローワークからの継続的な支援を受けることに同意する
貸付金額は一般世帯の場合最大20万円、単身世帯の場合は最大15万円です。最長12ヶ月に渡ってお金を受け取ることができます。
引っ越しのため一時的にまとまった費用が必要な場合は、敷金や礼金などに必要な資金として最高40万円まで借りることが可能です。
他にも、就職活動に必要となるお金や、滞納している家賃や公共料金の支払い、債務整理のための費用なども一時生活再建費として借りられます。
生活福祉資金貸付制度:福祉資金
福祉資金は低所得者世帯や障害者のいる世帯、介護や療養が必要な高齢者のいる世帯が対象の制度です。
福祉資金には「福祉費」と「緊急小口資金」の2つがあります。
福祉費
主な使いみちは次の通りです。
・生業のために必要になる費用
・病気療養のための費用
・福祉用具の購入費
・介護サービスや福祉サービスの利用料
・住宅の増改築や補修のための費用
緊急小口資金
その名の通り急に生活が困難になってしまった時のための少額貸付の制度です。
生活福祉資金貸付制度:教育支援資金
子どものための教育資金についても公的な貸付制度があります。主に高校生以上の子どもの教育に必要な費用を借りることができます。
教育支援資金には「教育支援費」と「就学支度費」の2つがあります。
教育支援費は高校や高専、大学などに就学するためのお金を借りるものです。
就学支度費は、入学する際に必要な経費をまかなうものになります。
教育のためのお金を借りる方法には、銀行などの教育ローンもあります。
ただ、用途自由のカードローンに比べると低金利ではあるものの、それなりの利息が発生します。
もし家計が非常に困難な状況にあり、一般の教育ローンを借りるのが難しい状況であれば一度市役所などに相談し、教育支援資金を利用できないか聞いてみましょう。
生活福祉資金貸付制度:不動産担保型生活資金
その名の通り不動産を担保として資金を借りる制度です。
担保となる不動産は住居用不動産、つまり自分で所有している自宅を担保にしてお金を借ります。
低所得者の高齢者世帯を対象にした「不動産担保型生活資金」と、要保護の高齢者世帯を対象とした「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」の2つがあります。
臨時特例つなぎ資金貸付
これは資金の給付・貸付が開始されるまでの生活費を支援するものです。
当面の生活費として10万円までを連帯保証人なしに無利子で借りることができます。
申込方法
相談や申し込みの窓口は市区町村の社会福祉協議会です。
総合支援資金は原則として住居のある人が対象です。
住居がない場合は自治体の住居確保給付金の申請を行い、住まいの確保が確実に見込まれるようにしておく必要があります。
まずは入居を予定している予定の自治体で住居確保に関する相談を行いましょう。
離職中の人が総合支援資金に申し込む場合はハローワークへの求職申し込みと職業相談が必要になります。
また、住宅入居費については家主や不動産業者に直接振り込まれ、その他の貸付金については本人の金融機関の口座に振り込まれるため、支援金を受け取る口座の準備も必要です。
申し込みにあたって必要となる書類は次の通りです。
・総合支援資金の借り入れ申込書
・健康保険証及び住民票の写し
・世帯の状況が明らかになる書類
・連帯保証人の資力が明らかになる書類
・求職活動などの自立に向けた取り組みについての計画書
・他の公的給付制度または公的貸付制度を利用している場合、または申請している場合は、その状況が分かる書類(ハローワークが発行)
・個人情報を総合支援資金の貸付に必要な範囲において関係機関に提供することについての同意書
・総合支援資金の借用書
・そのほか、社会福祉協議会が必要とする書類
住居費用の借り入れを申し込む場合は次の書類も必要になります。
・入居する住宅の不動産賃貸契約書の写し
・不動産業者の発行する「入居予定住宅に関する状況通知書」の写し
・自治体の発行する「住居確保給付金支給対象者証明書」
ろうきんでお金借りるプラン
ろうきんのカードローン
ろうきんは金融機関の一つで、お金を預かったり融資をしたり銀行と同じような業務を行っています。
一般の銀行と違うのは、労働組合や生活協同組合が会員となっている団体だということです。
営利目的の金融機関ではなく団体の福利共済活動のための組織です。
ろうきんのカードローンは「マイプラン」という名前です。
公式サイト:http://chuo.rokin.com/loan/myplan/
金利は最大でも8.475%という低金利です。
銀行カードローンの金利が14.5%前後、消費者金融のカードローンは18.0%であることを考えると、マイプランの金利の低さが際立ちます。
金利は使えば使うほど下がる仕組みで、利息を抑えて借りたいという人に人気があります。
さらに総量規制の対象外のため、すでに借り入れのあるでも使いやすいです。
ただし、金利や借入額・用途などは団体会員の構成員かどうかによって異なります。申込条件も比較的厳しいため、申し込みの際は注意が必要です。
団体会員とそうでない人の違い
ろうきんは団体会員の構成員のための組織であるため、カードローンの条件も団体に所属しているかどうかによって待遇に違いがあります。
金利
・団体会員の構成員:年3.75〜7.075%
・生協会員の組合員と家族:年4.055〜7.255%
・その他:年5.275〜8.475%
限度額
・団体会員の構成員:最高500万円
・その他:最高100万円
使いみち
銀行カードローンや消費者金融から借り換えとして利用できるのは団体会員の構成員のみ
マイプランの申込条件
18歳〜65歳未満
18歳から申込可能ですが、未成年の場合は法定代理人(親権者)の同意書が必要となります。
継続した安定収入がある
勤続年数1年以上
同じ勤務先に1年以上に勤務している必要があります。自営業などの場合は3年以上営業していることが条件です。
年収150万円以上
申込時には収入証明が必要になります。
また、国民健康保険証では申し込みできないため、アルバイトやパートの場合申し込みのハードルは高くなります。
申し込みから融資まで
他の金融機関のカードローンと同じく、申し込み後審査が行われます。
ろうきんのカードローンの審査は厳しいです。
基本的にカードローンの審査は金利が低いほど厳しくなります。
消費者金融に比べ金利の低い銀行カードローンの審査は厳しいと言われていますが、それよりも低金利のマイプランの審査の厳しさは銀行以上のものであると考えておくべきでしょう。
審査が厳しいということは、返済能力がより問われるということです。
収入が条件に満たなければ当然借りられませんし、信用情報に延滞などの事故情報が残っていれば審査落ちの可能性は非常に高くなります。
ろうきんが団体のための金融機関であるという性質上、カードローンも皆が使いやすいというものではありません。
団体会員の構成員や生協会員でない場合、地域によっては申し込みすらできないケースもあります。
申し込みから本審査の結果が出るまでには2週間程度かかります。無事通過していた場合は契約手続きとカードの発行を行いますが、これにも2週間ほどかかります。
申し込みからカードを受け取れるまで早くても1ヶ月ほどかかるため、急いでお金を借りたいという場合には向いていません。
ろうきんの生活支援制度
労金には会員の生活を支援するための特別な融資の制度があります。
教育訓練受講者支援基金融資制度
教育訓練支援給付金では生活費をまかなえない人を対象に生活費を支援する制度です。
制度の利用には、ハローワークによる申込資格の認定が必要になります。
求職者支援資金融資制度
職業訓練受講給付金では生活費をまかなえない人を対象に生活費を支援する制度です。
申し込みには教育訓練受講者支援基金融資制度と同じく、ハローワークによる認定が必要です。
勤労者生活支援特別融資制度
勤務先の事情で退職したり、収入が減ってしまったりした人を支援するための制度です。
ろうきんのローン利用者が対象で、住宅ローンの元金据置返済にも利用できます。
消費者金融などからの借り換え支援
金利の高いローンからろうきんで借り換えたり、債務整理や過払い金返還請求などの相談をしたりできます。弁護士や司法書士への紹介も行っています。
多重債務者の相談については、ろうきん窓口だけでなく電話による相談も受け付けています。
連絡先は、全国労働金庫協会多重債務相談デスク(03-3295-6740)です。(平日9時〜17時)
マイプランは金利が低いものの使い勝手はあまり良くないカードローン
ろうきんのカードローン「マイプラン」は最高でも年8.475%という低金利が魅力です。使うほどに金利が下がるのもメリットです。
多重債務者や求職者へのサポートも手厚く、団体会員の構成員や生協会員であれば申し込みを検討しても損はありません。
一方で審査は厳しく、会員と非会員で金利や用途などに差があります。誰にでも使いやすいカードローンではありません。
申し込みから利用できるようになるまで時間がかかるのもデメリットです。
どんなカードローンに申し込むべきなのかは、使いみちやその人の状況によって異なります。
団体会員の構成員や生協会員でともかく低金利で借りたいというなら、ろうきんのカードローンはうってつけです。
反対に、ともかく急いで借りたいという人や、マイプランの条件を満たせないという人は、銀行や消費者金融のカードローンに申し込んだほうが良いでしょう。
生活サポート基金でお金借りる
生活サポート基金とは?
一般社団法人生活サポート基金は、お金で困っている人の生活を安定させるために融資を行っている団体です。
公式サイト:http://www.ss-k.jp/
多重債務による借金や生活苦から抜け出すために、融資を行うとともに継続した相談やサポートを行っています。
比較的公共性の高い団体ではありますが、あくまでも民間の貸金業者の一つです。
非営利団体であるため社団法人の形を取っていますが、融資は他のカードローンなどと同じく貸金業法に則って行われています。
国や自治体による支援とは違うため、事前に説明をしっかり読み、理解した上で申し込みましょう。
主な対象・使いみち
生活サポート基金では、以下のような利用者や使いみちを対象としています。
・借金をまとめたり、金利の高いローンから借り換えたりしたい人
・税金や公共料金、家賃などの滞納を解消する
・他のカードローンの審査に通らなかった人
・債務整理の後にお金を借りたい人
もちろん、これ以外の人でも審査に通過すれば借り入れができます。
金利は年12.5%
金利は年12.5%(遅延損害金は14.6%)です。
消費者金融の金利が最高で18%であることを考えると低金利ですが、銀行カードローンの金利は14.5%ですから、特別低金利というわけではありません。
「生活サポート基金」という名前から、かなりの低金利でお金を貸してくれるという印象を抱いてしまいがちですが、それは誤りです。
例えばろうきんのカードローンでは最高でも金利は8%台です。社会福祉協議会による生活福祉資金貸付制度を利用できれば1.5%もしくは無利子でお金が借りられます。
基本的には金利が低めの貸金業者でしかありません。名前に惑わされて安易に借金を増やすことがないようにしましょう。
ただ、一般的なカードローンとは違い、返済はリボルビング方式ではありません。
リボルビング方式は月の返済額が少ない代わりに返済期間が長くなりやすく、借金も増えやすいという欠点があります。
金利は格別低いものではありませんが、借金を減らしていきたいという場合には向いています。
生活再生ローンの注意点
お金で困っている人の救済を目的とした生活サポート基金ですが、自治体や国の行う給付金や貸付制度とは異なり、貸金業法の適用を受けます。
総量規制の対象
生活サポート基金は銀行ではないため、消費者金融と同じく総量規制の対象となります。
おまとめローンや借り換え目的ではない場合、借りられるのは年収の3分の1までとなります。他の消費者金融からの借り入れがあり、借り換えをしない場合は借入可能額は年収の3分の1よりももっと少なくなります。
総量規制では限度額を年収の3分の1までとしているため、収入のない専業主婦や無職の人も利用できません。
金額によっては収入証明が必要になる
貸金業法では、50万円を超える融資を受ける場合や、他社からの借入合計が100万円超になる場合は収入証明が必要になります。
特に借り換えではまとまった金額を借りることになるケースが多いため、源泉徴収票や確定申告書など収入がわかる書類を準備しておきましょう。
消費者金融や銀行のカードローンとの違いは?
貸金業法の適用を受けるという点では消費者金融と同じですが、勝手が違う部分もあります。
保証人か担保が必要
カードローンの多くは無担保で利用できますが、生活再生ローンの場合は原則1人以上の保証人が必要になります。
状況によっては保証人の他に不動産などの担保を求められる場合もあります。
返済のための支援がある
生活サポート基金は生活の安定を目指している団体です。
銀行カードローンや消費者金融のようにお金を貸して終わり、というものではありません。
生活サポート基金では、借金を減らし、安定して自立した生活を送れるようにするために、アドバイスをしたり相談にのったりなど、継続的に支援を行っています。
一般的なカードローンのように、すぐに借りられるような利便性はありませんが、借金のある生活から抜け出すことを目標にしているには向いています。
生活サポート基金は借金を減らしたい人に向いたローン
生活サポート基金は民間の団体であるため、公的な貸付制度に比べると金利は高いですが、それでも消費者金融よりもずっと低い金利で融資が受けられます。
保証人が必要などの手間はありますが、これから借金を減らし、生活を変えていきたいという場合に向いています。
消費者金融からの借り入れが重なり、返済に苦しんでいるなら、早めに借り換えて借金をまとめることを考えましょう。
借金をまとめれば返済の管理も手間も楽になり、それだけで負担が減ります。また、低金利のローンに借り換えれば利息も抑えられます。
住宅ローンなどの返済を抱えている場合にも生活サポート基金は力になってくれます。
法律や金融の専門家が相談にのり、ローンを払い続けるべきなのか、それとも住宅を手放すべきなのかを考える手伝いをしてくれます。
債務整理後の生活資金を調達したい場合にも向いています。
過去に一度借金で失敗している以上、お金の使い方を変えなければ同じ道を辿ってしまう可能性も高いです。
生活サポート基金では、そうした人が生活やお金の使い方を見直し、安定して暮らせるように相談にのっています。